クルマのエアコンの冷えが悪いのはエアコンガスが少ないのかも知れません。他にも機会的な部分の故障も考えられます。ただ単に冷えが悪く感じるのなら、エアコンガスクリーニングで冷えが復活することもあります。
しかし、クリーニング自体の効果や価格が分からないのは不安になりますよね。そこでエアコンガスクリーニングの効果、平均的な価格をこのブログでは書いています。クルマのエアコンは暑い夏だけじゃなく、冬にも結構使用するのでメンテナンスが必要です。
クルマのエアコンは年中無休
今時の軽自動車でもエアコンパネルを見ると『AUTO』の文字が!!! この「AUTO」スイッチをポチっと押すと基本的にエアコンが作動します。
昔は暑い時だけに使用する「エアコン」だったのが、今では『年中使用する』機能に変わっています。年中使用されるエアコンは、それだけ使用期間が長くなると、どうしてもガス不足や機会的不良が発生します。
余談ですが、私がその昔乗っていたシビックには「クーラー」が付いていましたのです(笑)これだと助手席だけが特に寒くなるんです。
そもそも「クーラー」と「エアコン」の違いは冷やすだけ、と除湿もできることですね。
話を元にもどしましょう・・・。
特にミニバンやハイト軽のように車内が広いクルマだとエアコンの効きが悪いのは致命的です。 降り注ぐ太陽の光、乗っている人の体温、エンジン、マフラーから上がってくる放射熱が車内の温度を上げてしまいます。
なので、エアコンの冷えが悪くなったと感じたらまずは「エアコンクリーニング」がオススメです。でも、エアコンの各部品が正常に作動していることが前提になります。
エアコンが効かない原因とは
エアコンが冷えなくなる原因として考えられるのは主に
・ コンプレッサー不良
・ エキスパンションバルブの詰まり
・ エアコンガス漏れ(絶対量の不足)
・ エアコンガス過充填(入れすぎ)
・ エアコンパイプなど水分・汚れによる効率低下
・ 電気系回路の不具合
・ エアコンフィルターの詰まり(風量不足)
エアコンガスクリーニングの効果
エアコンガスクリーニング(エアコンリフレッシュ)とは
『古くなったエアコンガス回収』
↓
『劣化したエアコンオイル回収』
↓
『真空引き』
↓
『新品エアコンガス・オイル充填』
をしてエアコンの性能を100%発揮させることです。
この作業は専用の機械が行います。こんなの↓
足らない分のガスを補充する方法もありますが、これだとエアコンパイプ内やガスが吸った水分を取り除くことができません。
(画像引用先:オートウェーブ)
なぜ、エアコンが冷えなくなるのか?
クルマに使われているエアコンガス(HFC-134a(R134a)は昔のガスに比べ水分を吸収(含みやすい)しやすくガス漏れがしやすい傾向があるのです。
注:溶解度とはある溶質が一定の量の溶媒に溶ける限界量をいう。
また、エアコン配管などの接続部分に使われているゴムパッキンの機密性が悪く、国産車の場合年間約3-5%減ることがわかっています。これは製品上ある程度仕方ないことのようですよ。
詳しく知りたい方はこちらが参考文献です『フロンR134a用材料の開発』(PDF形式)
つまり、ガスの劣化が早く尚且つ水分を含みやすい。そして、少しずつガスが漏れ出すことで充填量が不足すると言うことです。
エアコンガスの適量は?
エアコンの冷えが悪くなる原因がわかったところでガス補充をすれば解決するのか?
良く言われているのは、「エアコンガス1本補充したら良く冷える!」と書かれているのもがありますがこれは大きな間違いです。エアコンガス量の基準は、クルマによってまちまちです。
例えば、
ワゴンRの場合
「320±30gが規定充填量」
実際にエアコンクリーニングしてみたら・・・!
「外気温」・・・31.2℃ 暑いです(T.T)
「エアコンの冷えが悪い時の吹き出し温度」クリーニング前
(15.9℃、これでは冷えが悪いです)
「エアコンの冷えが復活した吹き出し温度」クリーニング後
(13.0℃ アイドリング時なので実際に走行するとまだ温度は下がります)
セレナの場合
「0.8kg(800g)が規定充填量」
これ以上でも以下でも冷えが悪くなります。
実際に作業をした例
「BMWミニ」
「480±10gが規定充填量」に対し実際のエアコンガス量がこれ↓
これじゃ冷えが悪くて当たり前です。
エアコンガスクリーニングの価格
とっても気になる所が作業料金ですよね。結構良心的な所ではこれが平均的だと思います。
ちなみに私のところでは
『軽自動車・・・6,480円(税込)』
『普通車・・・・・8,640円(税込)』
エアコンガスクリーニングこれが妥当な料金だ!
「軽自動車」
6,300〜7,560円
「普通車」
7,350〜10,800円
施工時間は20分〜40分
作業工程の中に「エアコンガス」も含まれていれば、とっても良心的な価格帯だと思われます。ちなにみ、エアコンに使われる「エアコンオイル」はハイブリッド用とそれ以外に分けられます。
「プリウス・アクアなどのハイブリッド用」
・ エアコンコンプレッサーオイルPOE
電気絶縁性が高く電動コンプレッサに使用され、コンプレッサ内部に高電圧部品があるときには必ずハイブリッド車専用オイルが必要です。水分を吸収しやすく加水分解しやすい。粘度指数が小さい。
「一般的なコンプレッサー用」
・ エアコンコンプレッサーオイルPAG
電気絶縁性が低く電動コンプレッサには使用できない。水分が吸収しにくい、加水分解しにくい。粘度指数が高い。一般的なエアコンシステムで機密性保持、潤滑に使われエンジン負担を抑えることができます。
ちなみに
カーエアコン用潤滑添加剤です。
特長
1) コンプレッサーの潤滑性を向上させ、エアコンのフリクションを軽減し、
エアコン使用時の燃費悪化とパワーロスを低減します。2) 耐摩耗性・シール性・防食性を向上し、コンプレッサー・エキスパンションバルブ・Oリング・ゴムホースなど、
エアコンシステムの耐久性を向上させます。3) システム内部の汚れを取り除き分散させることで、熱交換率を高め、エアコンの冷房効率を向上させるとともに、
システム内の目詰まりを予防します。4) 安定した強い油膜を形成し、コンプレッサーの作動音・振動などを低減します。
通常はエアコンクリーニングを行う業者に全てお任せなので、オイルはあまり気にする必要はありません。
コンプレッサーオイルには「このような効果があります」と思って頂くだけでOKです。
ま と め
エアコンが効かないのは結構きついものがありますよね。日本の夏は湿度が異常に高いので、息苦しくなります。
まして家族で長距離ドライブでは、家族の不満が爆発してしまうでしょう。走っていれば、それでも風が車内に入ってくるので良いでしょうけど渋滞にハマってしまったのでは汗だくになってしまいますね。若い時にクーラー無しで夏場に乗っていた時期がありましたが我慢出来るレベルを遥かに超えて居ました。
エアコンクリーニングに限らず、バッテリも突然悪くなるので暑くなる前にしっかりとエアコンメンテナンスはしておいた方が良いです。
「クルマのエアコンが効かなくなった!そんな時の簡単チェック方法」も合わせて読んでみてください