初めてのチャイルドシート選び方3つのポイント!そして後ろ向きが安全な訳とは

初めてチャイルドシートを購入する為の3つのポイントを育児パパだった現役メカニックが分かりやすく解説しています。

大切な我が子を事故から守れるのはチャイルドシートが唯一の手段です。そこで、正しいチャイルドシートの選び方、何歳まで後ろ向きで使用したら良いのか?忙しいあなたには最初の記事内容だけで何を基準にチャイルドシートを選べばいいのかが瞬時に分かるようにもなっています。

初めてチャイルドシートを購入するときここを確認すべき3つのポイント

チャイルドシートを選ぶ時、機能が沢山あって価格もバラバラ、そして一番悩む所は「どの位の期間1つのチャイルドシートで済ませることができるのか?」ではないですか。何を基準にチャイルドシートを選べば良いのか?簡単に3つのポイントにまとめてみました。

ポイント1『専用品か汎用品』

『専用品か汎用品』

専用品:乳幼児〜10kg未満、1歳位まで

例えば、【コンビ】EX COMBI グッドキャリー YW(33,000円税別)は、1台で3役(ベビーシート、ベビーキャリー、ラック&チェア)になるので寝たまま起こさずにお部屋に入ることができます。
ベビーキャリー

しかし、体重10kg、1歳を超えたら「幼児用チャイルドシート」が必要になります。
例えば、【コンビ】セイブトレック ISOFIX エッグショック TA 35,000円(税別)」のような11歳位まで使えるシートですね!
チャイルド&ジュニアシート

つまり、何歳まで使用したいのか?がポイントです。本当に乳幼児時期の数ヶ月間だけ使うのであれば、レンタルでも良いですが、1ヶ月で4,400円(税込,ダスキン調べ)かかります。3ヶ月間使用したとして、13200円(税込)です。

ポイント2『取り付け方法(固定方法)』

『取り付け方法』

チャイルドシートをクルマのシートに固定する方法が現在では、「シートベルト固定方法」「ISO-FIXタイプ」の2種類があります。

『シートベルト固定方法』

クルマに付いているシートベルトをチャイルドシートの固定に使う方法で、しっかり固定することが結構難しい。

チャイルドシート固定方法


『ISO-FIXタイプ』

クルマに最初から付いている金具にチャイルドシートを合わせるだけで取り付け可能なタイプ。誰でも簡単にしっかり固定できるのが良いです。

チャイルドシート固定方法ISOFIX

尚、2012年7月1日以降に生産される乗用車には、ISO FIXアンカーとトップテザーアンカーの装備が義務付けになっています。

ポイント3:安全性

事故の時、チャイルドシートごと子供が車外に飛んで行った。など、絶対にあってはいけません。そのような粗悪品と区別する為、安全性(安全基準適合品)にはチャイルドシート本体には必ずEマークが付いています。
絶対に安全基準マークが付いていない物は購入しないでください。

チャイルドシート認定マーク

チャイルドシートの種類
UNIVERSAL(汎用)
SEMI UNIVERSAL(準汎用)
RESTRICTED(限定)
SPECIFIC VEHICLE(特定車両用)

装置を認可した国の番号
例:E1(ドイツ)/E43(日本)等

参考情報:2012年6月30日以前に製作されたチャイルドシートには、改正前の古い基準に適合していることを示す自マークが添付されている場合があります。
出典先:国土交通省「お子さまの安全を脅かす未認証チャイルドシートにご注意!」より

大切なお子さん(乳幼児)を事故から守る事がチャイルドシートの最大の目的です。 あなた自身は絶対に事故をおこさない!と思っていても追突やもらい事故、現在では煽り運転とかも想定しておいた方がいいでしょう。

万が一事故にあった時、チャイルドシートの肩ベルトから子供が抜け車外に放り出された。 と言う例もあるのでチャイルドシート本体の安全性必ず確認してください。

チャイルドシートを初めて購入する時に注意すべきポイント

ここからは、チャイルドシートの購入でここは知っておいて欲しい事を3つのポイントに絞った内容になっています。

その1:チャイルドシートの価格差

初めてチャイルドシートを購入する時一番気になる部分は『価格』ではありませんか?

例えば
Recaro製 ISOFIX固定方法 Salia Elite サリアエリート

Recaro:Salia Elite

Recaro(レカロ)と言えばシートと言うほどクルマ業界では名の知れたメーカーです。カーレースや野球場のシートにも使われていて安全性は抜群です。今回紹介しましたサリア・エリート(参考価格:88,000円(税込)は最新安全基準R129をクリアし簡単にクルマに取り付けられる「ISOFIX式」になっています。
『対象年齢など』
体重:0〜18 kg
身長:40〜105 cm
年齢:新生児~4才頃


『コンビ ホワイトレーベル THE S ISOFIX エッグショック ZB-690』

コンビ ホワイトレーベル THE S ISOFIX エッグショック ZB-690

新安全基準R129×背中で守る。
セパレート構造で、軽くてママでもカンタンに取付けられる「向き合えるベッド型(※)」チャイルドシート。もちふわクッションを搭載したスタンダードモデル。
(※)進行方向に対して後向き使用時、背もたれと座面の内角が150°以上寝かせられる構造。
(参考サイト)コンビ公式オンラインショップ【コンビショップ】 )

コンビ製のエッグショック-ZB-690チャイルドシートは最近規格『安全基準R129』を取得し取り付け方法は誰でも簡単なワンタッチ方式の『ISOFIX式』を採用しています。 (2020年11月28日発売:69.000円(税別)

対象月齢:新生児~4才頃(身長40cm~105cmまで)


【コンビ】クルムーヴ スマート Light ISOFIX エッグショック JM参考価格48,000円(税別)」

コンビクルムーヴ スマート Light ISOFIX エッグショック JM
対象月齢:新生児~4才頃(適応体重18kg以下)

チャイルドシートの価格差で考える事とは

レカロ製は88,000円(税込)で最新のコンビ製だと75,900円(税込)です。この価格差をどのように考えるのか?ですね。その前に一番大切なのは対象年齢に合ったチャイルドシートを選ぶことです。

『チャイルドシートの使用期間』

「乳児」
新生児〜1歳まで・・・体重10kgまで

「幼児」
1歳〜4歳まで・・・・体重9〜18kgまで

「学童」
4歳〜10歳まで・・・体重15〜35kgまで

初めてチャイルドシートを購入を考えているのでしたら、乳児〜幼児まで使えるタイプが良いでしょう。

例えばコンビ製のエッグショック-ZB-690チャイルドシートなら4歳頃まで使用出来ます。 (2020年11月28日発売:69.000円(税別)

その2:チャイルドシートの取付け方法

チャイルドシートを購入する時、あなたが常に使用するクルマを確認してくださいね。チャイルドシートの固定方法としては『シートベルト兼用式』と『ISOFIX方式』があります。

特に『2012(平成24)年7月1日以降に生産される乗用車には、ISO FIXアンカーとトップテザーアンカーの装備が義務付けになっています。

メインでセレナ、奥様専用でN-Boxみたいなクルマを2台所有し、チャイルドシートを1台で掛け持ちしたい時、取付け方法は『ISOFIX方式』の方が簡単で確実に固定する事ができます。

しかし、どちらの固定方式にしても確実に固定されていないと、事故の時チャイルドシートごと子供が飛ばされてしまう、と言う大惨事になる事だってありえます。

52%の人がチャイルドシート付け方が間違っている

特に『シートベルト兼用式』のチャイルドシートの場合、しっかり固定が出来ていれば問題ありません。

しかし、シートベルトの調整や固定方法が悪かったりしたら、「グラグラ」したり「ガタガタ」するようならそれは取付け方法が間違っているのかも知れません。

2019年チャイルドシート取付け状況調査『警察庁・JAF合同調査』

チャイルドシート取付け統計

チャイルドシート取付け状況調査でも52.4%のチャイルドシート固定方法が誤っていると、調査で分かっています。

「乳児用チャイルドシートの取付ミス内容」

幼児用チャイルドシート固定方法



「幼児用チャイルドシートの取付ミス内容」

幼児用チャイルドシート固定方法間違い

チャイルドシート使用者の約50%以上の人が誤った付け方をしています。その内約70%の割合でシートベルトの締め付け不良(締付け不足)をしています。子供を事故から守る為に高いお金を払ってチャイルドシートを購入しても固定方法が悪ければ可愛い我が子が怪我をしてしまいます。

当然長期間点検しないでそのまま使用していれば、シートベルトの緩みは発生してしまいます。そのようなミスユースを防ぐ為に『ISOFIX方式』が生まれたのだと私は思っています。

「実際に見た風景」
チャイルドシート固定不良

このようなシートベルト兼用式だとシートベルトの調整が難しく適切な固定が出来る訳ではありません。それより、確実に固定出来SOFIXチャイルドシートを検討しては如何でしょうか?

取付はとっても簡単です。クルマ側に付いているアンカーに「差す、押し込む」だけで簡単に確実にチャイルドシートを固定する事が出来ます。

『ベストブランドチャイルドシートメーカー』

Aprica(アップリカ) 
COSATTO 
cybex 
Graco(グレコ) 
Hauck 
Joie(ジョイー)  
Maxi-Cosi 
Recaro 
日本育児 
カーメイト(エールベベ) 
コンビ 
タカタ 
リーマン 

(Amazonチャイルドシート調べ)

その3:チャイルドシートの安全性を考える

初めてチャイルドシートを購入する時、『安全性』は必ず確認してくださいね。製品の中には、国が定めた基準をクリアしていない製品も多く出回っています。そのような未認証製品を使用していると万が一の時、子供がフロントガラスを破って車外に放り出される事も考えられます。

国土交通省でも未認証製品を使わないよう、啓発ビデオを作成していますので一度見ておいた方が良いです。きっと目を塞いでしまうことでしょう!

国土交通省では、インターネット通販において、国の安全基準に適合している事を示すマークが表示されていないチャイルドシート(未認証チャイルドシート)が販売されている事を受け、実際に販売されている7製品を購入して、検証を行ったところ、国の安全基準に適合していないことを確認しました。
(国土交通省『未認証製品の危険性』

チャイルドシートの規格が『R44 → R129』とより一層安全性を高めた製品へと進化しています。最新規格R129へと移行された時期は、2013年7月です。この規格はヨーロッパおける安全規格基準で当然、日本でも最新規格R129のチャイルドシートが普及してきています。

しかし、今までの規格である『R44』が使用出来ないのか?と言うと、当分の間『R129』規格と同時平行に販売されています。

最新規格『R129』は、ISOFIX(アイソフィックス)のチャイルドシートにのみに適用されていますので、あなたがお持ちのクルマがISOFIX(アイソフィックス)に対応している車種である事が必要です。

「2012年(平成24年)7月1日以降に生産される乗用車には、ISO FIXアンカーとトップテザーアンカーの装備が義務付けになっています。」

つまり、2012年(平成24年)初年度登録以降のクルマを持っているのでしたら、ISOFIX方式チャイルドシートを使用出来るかもしれない、言う事です。

例として、コンビ製品では「コンビチャイルドシート取付確認車種リスト」から検索可能です。

コンビ製品チャイルドシート取付確認車種リストはこちら

コンビチャイルドシート取付確認車種リスト

まだ、日本では「R129規格」に対応した公的テストは今現在(2020年11月現在)では行われていません。

国土交通省ではチャイルドシートの安全性を試験した結果「チャイルドシートアセスメント」を公開しています。

国土交通省と自動車事故対策機構では、市販のチャイルドシートについて前面衝突試験と使用性評価試験を行い、その結果を安全性能の評価として公表しています。

チャイルドシートアセスメント
国土交通省「チャイルドシートアセスメント:2019.3」PDF冊子で開きます

高いから安全性が良いとは断言できない製品もあるので、初めてチャイルドシートを購入する時にでも参考にして欲しい内容になっています。

チャイルドシートR129/ISOFIX方式

チャイルドシートの最新規格「R129」の公的試験を行った安全性にこだわりたいのでしたら、現在では海外の製品だけになります。例えば現状では、『マキシコシ』や『レカロ』『ブリタックス・レーマー』の製品から選ぶのがおすすめです。

尚、「R129規格」製品は、ISOFIX方式だけになります。シートベルト兼用のクルマには最新規格は付けるのはできない構造になっています。(一部のクルマには後付けISOFIX方式になるものもあります)

最新規格安全規格「R129方式」と「R44」旧規格の違いとは

新旧チャイルドシート規格比べ

ここからは最新規格「R129」と旧規格「R44」の何が違うのかを比較しています。

最新規格VS旧規格

《ポイント1:後向き装着期間》

旧規格『R44』・・・体重基準
体重9kg未満、おおよそ12ヶ月頃まで
新規格『R129』・・・身長基準
15ヶ月未満まで(身長76cm未満)


《ポイント2:安全性(衝突実験》

旧規格『R44』 ・・・前後衝突試験のみ
センサーなしダミー人形を使用
新規格『R129』 ・・・前後に加え側面(ドア側)
センサー付きダミー人形計測によるデータ分析


《ポイント3:安全性(シート固定方法》

旧規格『R44』・・・シートベルト併用固定・ISOFIX固定
新規格『R129』・・・ISOFIX固定のみ

最新規格「R129」では、お子様の身長に合わせてチャイルドシートを選ぶ事が出来るので、成長しチャイルドシートを買い換える(切り替える)タイミング時期がとても分かりやすいと思います。

チャイルドシート後向きは何ヶ月まで?

チャイルドシートを購入する時、「何ヶ月まで後向きにしたら良いの?」の疑問があると思います。

アメリカ国道交通安全局(NHTSA)では『後向きのポジションが一番安全と考えられる。後向きに出来るチャイルドシートの場合、体重制限がゆるす限り,一番長い期間使うべきである』と言っています。

『後向きが良い理由』

乳幼児を後向きに座らせる理由は、広い面積を持つ背中全体で衝撃力を分散し,衝撃を一部に集中(首とか)させないようにするためです。また、チャイルドシートを後向きにする事で頭・首・背中全体を支え,首と脊髄への衝撃力を軽減させます。

実際に乳幼児をチャイルドシートに乗せるととても窮屈そうに思うかも知れません。しかし、チャイルドシートの背もたれの角度(約45度)は、乳児の頭が前かがみにならないようにする為と気道の確保が十分に取れる、その角度が45度なのです。

つまり、乳児の首がすわるまでは後向きに約45度の角度で座らせる事が一番安全だと言う事です。

チャイルドシート背もたれ角度
『NHTSAとは』

National Highway Traffic Safety Administration

自動車や運転者の安全を監視する米国運輸省の部局。交通事故による死亡・障害の防止および経済的損失の削減を図るため、自動車の安全性に関する調査の実施、情報の公開、安全規格の制定などを行う。1970年設置。

国家道路交通安全局。米国運輸省道路交通安全局。米運輸省高速道路交通安全局。全米高速道路交通安全委員会。

goo辞典より引用

チャイルドシートでの後向き装着のまとめ

最近規格「R129」のチャイルドシートでは生後15ヶ月までは後向きに座らせて、出来るだけ長期間後向きに座らせる事で子供の安全を最大限守る事が出来ると言う事になります。

また、最新規格の「R129」はISOFIX(アイソフィックス)のチャイルドシートにのみ適用されます。

ま と め

初めてのチャイルドシート選びは価格面もそうですが、安全性や機能面も含めると正直私でも迷ってしまいます。そこで、迷わずに済むよう「チェック項目」を作ってみました。是非活用してくださいね。

初めてのチャイルドシート購入する為のチェックシート

チャイルドシート購入チェック項目

チェックする点

・対象年齢(何歳まで使用するか)

・体重、身長基準か(装着方法)

・認証済みかどうか(欧州衝突安全基準「ECE44/03」は最も厳しい基準)。

・衝撃を和らげる構造になっているか

・シートを取り外して洗うことができるか(シートカバーも含む)

・製品自体の重さ

・保証期間(最長)