ハロゲンからhidに交換後は光軸を必ず取る事が紳士なのだ

純正でハロゲンが装着してあるクルマのヘッドライトを社外製HIDに交換するとても明るくなり夜道走行は安心できます。しかし、一歩間違えるとパッシングの嵐を食らう事にもなりうるのです。対向車に迷惑にならないHIDヘッドライトの重要な取付け方を記事にしています。

初心者でも絶対間違えないHIDの選び方とは

純正ハロゲンタイプのヘッドライトを社外HIDに交換はご自身でも可能です。製品についている取説を念入り読めばそれほど難しくはありません。と、その前に数ある社外HIDの何を選べば良いのか?
ズバリ!セットで購入すること。


(fcl取り付けキット:公式ホームページより画像引用)

HIDキットに入っている物はメーカーによって違いはありますが、基本的に
・ バラスト
・ バナー
・ リレー(オプション)です。

HIDセット内容の説明

バラスト

クルマのバッテリーは直流電源なので、このままではHIDが点灯しません。
そこでバラストと呼ばれる部品で直流を交流に変換しバナー(バルブ)を点灯させます。激安品の中にはこのバラストから“火を噴く”事もあると言われています。

バラストには、35W55Wのワット数により2種類あります。明るいのは55wですが、消費電力も多くバッテリー負担も大きくおすすめはしません。
また、55Wは明るくなった分、対向車への配慮が絶対必要になります。(光軸調整しないと、対向車から必ずパッシングされますよ)

ハロゲンとhidとの違いはこの図を見てもらうと分かりやすいかと

バナー(バルブ)

ヘッドライト本体に純正で組み込まれていた「ハロゲン球」を「バナー(バルブ)」に交換する事でHID化が行えます。バナーは実際に光を出すバルブ本体でケルビンで表記されています。
このケルビン数で見た目や夜間走光性が決まります。

ケルビンとは?

「ケルビン」とは色温度の事を指し、イメージとしては、ロウソクのような赤みがかったのは2000K、昼の太陽光は5500~7500K、晴天の青空は10000K。

数値が低い→赤味が増す、高い→青味が増すと覚えておけば良いでしょう。青みが増すほど光量が落ち、雨天走行は前方が見えにくくなって行きます。
ここ注意ね!車検に通るのは6000kまでです。
ケルビン数で見るバーナーの特徴

ケルビンの目安

4000K前後
純正HIDに使われている白色系
安心感がありやっぱり感が強い純正HIDで光量も一番多く視認性は抜群

6000K前後
スタイリッシュと実用的な蒼白色
純白色色から青みがかった色でこのケルビン数から光量が落ち始め雨の日の夜は視認性がよくない。

8000K〜以上
迷惑でしかない
当然車検は通らないレベルで雨天夜間走行では全く見えなく、ハロゲン球の方が明るい。
中には緑、ピンク、真っ青などの色があり、止めて欲しいレベル。

ここまでが基本セットに入っている内容です。では、実際に購入する時に注意すべき点は?

HIDキットを実際に購入する時の注意点

では、実際にHIDを購入する時、どんな点に注意したら良いのか?
私自身も色々なメーカーが合って正直「どれをチョイスしたら良いのか・・・?」と悩みました。
まずは、必要な物をおさらいしてみましょう。

バルブをチョイスする

「ハロゲンHIDにする場合」
あなたのクルマに合ったHIDバルブを選択します。
車種によってハロゲン球の形状が違う場合があるので一番確実なのが、「車検証」を確認することです。
・ 初度登録年月
・ メーカー
・ 型式

をメモしておいてください。
基本的に純正品に使われているバルブは
・ H1、H3、H4Hi/Lo、H7、H11、HB3、HB4
このあたりでしょう。
fcl公式ホームページに国産車・輸入車の適合表が載ってますので確認ができます。

車種別適合表

「純正HIDケルビンを変える」
基本的に車検証で使われているバルブの形状を確認します。
・ 初度登録年月
・ メーカー
・ 型式

HIDのバルブにはD2SやD4Rなどの種類があります。

D2SやD4Rの数字の意味は
・ D2バルブは、水銀が使用されていてD4より明るく感じます。
・ D4バルブは、水銀は使われていませんが色味から暗く感じます。

しかしD2を使っているHIDにD4は使えません!
なぜなら、電圧がD2とD4では違うからです。
また、たまに点灯する事もありますがこのような症状が現れます。

・ 点灯しない
・ 暗い、明るさが足らない
・ 点灯しても数秒後に消灯する
・ 点灯を維持できない、振動させたら切れる
・ 長時間点灯した際、バラストが熱くなり燃える可能性がある

です。怖いですね。

純正タイプのバルブにはD2S、D2R、D2Cの数字の後ろにアルファベットが表記されています。
・ Sプロジェクタータイプに取り付け
・ Rリフレクタータイプに取り付け
・ C両方に取り付け可能(汎用品)
※ 注意点 ※
Sタイプはライト本体で配光を調整します。
また、Rタイプはバルブ本体で配光を調整します。
なので、バルブSをバルブRに取り付けた場合は、配光が乱れます。

Cは「S・R」に取り付け可能性ですが、光軸は取れません。
それもそのはずで、専用品ではないのでグレアがでます。(パッシングされますよ)

HID性能を100%引き出すあれ?

ハロゲンヘッドライトをHIDにする場合、影響は出ませんがフォグランプをHIDにする場合、電圧が足らない為点灯しません。
また、点灯してもチカチカしたり、思ったような明るさにならない・・・。
と、いう事にならない為に「リレーハーネス」は必要です。

『fcl電源安定リレーハーネス配線図』

リレーハーネスはバッテリから直接電気をとることによって、電圧を安定的に供給する事ができます。

HID35wか55wか?どっちが良いの?

ここで数字が大きい方が良いのでは?と言う疑問は湧いてきます。
バナーを選ぶ場合、35Wと55W、それ以上がありますが、正直なところ35wで十分です。

W数(ワット数)=消費電力ですので、数字が大きくなればなるほど消費電力も多くなります。
また、中には85Wや100wなども存在しているようなのですが発火する危険性もあります。
なので、一番安定したHIDキットを選ぶには35Wで十分です。

それでも「数字は大きい方が良い!」と言うのなら55wまでが限界です。
もし、55wにした場合は光軸調整は必ず行ってください。その分お金もかかりますが・・・。

※ 注意 ※
バラスト35W、バルブ55Wだと一瞬ヘッドライト点灯するが、すぐに消えます。電圧が足らないので当たり前ですが・・・。

HIDキットオススメ情報

HIDキットを発売しているメーカーは数々あり安いのは何千円〜売っているのも中にはあります。逆に有名メーカー品は3万円〜とかも存在します。
高いのは高いなりですが、安いのはそれなりです。一番厄介なのが「車検に通るか?」です。純正ハロゲンからHIDにする時ヘッドライトを外す手間を考えると車検のたびに余計に費用が掛かってしまいます。なので、最初が肝心です。

高いほど高性能なのか?

さて、35wバナーでケルビン数も決まった、おっ!激安のHIDキットが売っている、「ポチ!とな」ちよっと待った!激安品には注意です!まさに安物買いの銭失いですぜ。
なぜなら、光軸が取れないばかりか付けたけどすぐ壊れた、発火した、と言うことに。

「有名ブランド」・・・保証もあり配光が完璧で安心
ブランド品は研究開発に力を入れている分高額になりますが、配光や耐久性に関して安心感が違います。実際に価格を見てみると驚いてしまいますよ。
例えば、
「BELLOF(ベロフ)」

「PIAA(ピア)」

「コスパに優れるメーカー」・・・保証も製品力もあり価格も抑える
1万円〜2万円と言った価格帯のメーカーは中間マージンなどを削減しているだけで製品自体は悪くありません。私自身も多くのユーザーに取り付けした物はこの価格帯のメーカーになります。

ブランド品と比べ耐久性が劣る訳でもありません。でも、最適な配光を望むなら「光軸調整」が必須です。
例えば、
「fcl」なら安心でオススメです。


「激安品」は止めた方が無難
付けてすぐ壊れた、が当たり前と思うこと。特に配光が酷く、光軸調整はやるだけ無駄。なぜなら、H4の場合バルブに付いている遮光板の動きが悪くLowビームでも上方向へ光を照射してしまう。また、グレアが酷すぎる。

あなたも見た事があると思いますが、ヘッドライト全体が光っているような「乱反射」を起こしているクルマ。光軸だけの問題でなく、バルブの問題が多く配光が適切でない場合が多い。

クルマのヘッドライトをhidにする時の基礎知識初心者編でも書いていますが、
まず、暗い・カットラインが出ない、光軸が極端に低い・とてつもなく高い(対向車の迷惑行為そのもの)が激安品には多いです。

ハロゲンバルブと比べて約3倍もの光量を持つHIDですが、もともとがハロゲン仕様で設計されているヘッドライトをHIDにする事が無理があるのです。なので、激安品バナーでは配光が出ない、崩れて当然です。

※ 注意 ※
メーター内にハイビーム警告灯がありますが、一部の車種にHIDに交換した際このランプが点かない事があります。
そんな時は、「ハイビームインジケーター不点灯防止ユニット」が必要になります。

HIDに交換した時の光軸を調整する方法

ハロゲンHDIでも純正HID社外HIDに交換した時でも光軸はしっかり調整してください。
では、どこで光軸調整したら良いのか?ですよね!
整備工場で行う、と色々な記事は目にしますが基本的にライトテスターが無いと光軸調整は出来ません。
こんなやつね

で、このライトテスターを持っている整備工場は
・ 指定整備工場
・ 予備車検工場(テスター屋)
です。

あなたが住んでいる地域でも「テスター屋」とか「指定整備工場」とかで検索すれば出ると思います。気になる料金ですが、1000〜3000円と言った所が多いです。

事前に問い合わせをし予約をする事でスムーズに調整をしてくれると思います。

ま と め

夜間走行は気を使いますね。
特に街頭もなく真っ暗な道をヘッドライトの明かりだけが頼りの運転は気を使います。雨降りの夜道は出来れば走行したくないです((´Д` )

当然、暗いより明るいヘッドライト方が運転も楽にできます。そこで夜道を安全に走行する為にハロゲンからHIDにする事は歩行者保護やあなた自身の保護から必要なチョイスだと思います。

そしてハロゲンからHIDにした時はきちんと光軸は取る事をおすすめします。ロービームなのに道路標識が明るく見える!のは間違いなく光軸が狂っています。対向車に迷惑をかけないように光軸はとってください。

それと勘違いしがちなのが「白い色」にすれば明るくなる、と思って8000ケルビン以上のHIDを購入して来る人がまだまだいます。ケルビンははあくまでも「色温度」なのでいくら数字が大きくなったからと言って明るい訳じゃありませんよ。