ドライブレコーダー

ドライブレコーダーは交通事故や煽り運転の恐怖からあなたの身を守る今や絶対必要なアイテムになっています。しかし取り付け位置は厳密に決められていて間違った取り付け位置では『車検が通らない・違反切符を切られる』可能性があります。

今回はドライブレコーダーの正しい取り付け位置、DIYでできる配線取り回し、電源取り出しを解説しています。

ドライブレコーダーの正しい取り付け位置とは?

ドライブレコーダーは、交通事故や煽り運転被害の重要な証拠となります。

あおり運転罰則

令和2年6月10日に公布された道路交通法の一部を改正する法律により、妨害運転(「あおり運転」)に対する罰則が創設されました
警察庁HP


交通事故の被害者になった場合もドライブレコーダーの画像は事故の証拠として保険会社が受け取ってくれます。
例えば、「ソニー損保
ドラレコ事故活用

ドライブレコーダーの前部取り付け位置

交通事故やあおり運転をされた場合、クルマの前方側の情報を写す為にはフロントガラスにドラレコを取り付けなければいけません。
その為、取り付け位置はフロントガラスが一般的になるはずです。

中には、『後方から煽られた時に』、と言う理由からリアガラスにもドラレコを取り付けする人もいます。
どちらにしてもドラレコ自体は外を向いていることが必要です。

しかし、フロントガラスに関してはどこにでも取り付けていいのか?むやみやたらに取り付けてしまっては、車検に不合格になる場合もあります。
なので、車検に適合するようにドライブレコーダーを取り付けなくてはいけません。

ドライブレコーダーの取り付け位置は、
『道路運送車両の保安基準、第29条「窓ガラス」の細目を定める告示【2019.5.28】』でしっかりと決められています。

第29条195
運転者席の運転者が、細目告示別添37「窓ガラスの技術基準」2.9.に規定する
V1 点から前方を視認する際、車室内後写鏡により遮へいされる前面ガラスの範囲

前面ガラスの上縁であって、車両中心線と平行な鉛直面上のガラス開口部の実長の20%以内の範囲又は前面ガラスの下縁であって車両中心面と平行な面上のガ ラス開口部から150mm以内の範囲にはり付けられた場合にあっては、この限りでない。

法律は難しい・・・。図で解説すると赤帯、の部分になります。また、フロントガラスの下の縁から15cm以内に取り付け可能ですが、下部は上部に比べ高温になりやすい場所で、ドライブレコーダーの故障の原因にも繋がります。

なので、上部20%以内の取り付けをおすすめします。「青丸で囲んだ部分」がおすすめです

実際のクルマで説明すると、フロントガラス長さはメーカーや車種によってまちまちです。

例えば、この画像のクルマは軽自動車ですが

車両中心線で上端から下端を計ると約82cmです。
その20%以内ですから、上端から16.4cmまでならOKと言うことになります。このクルマの場合、取り付け位置は車検合格範囲内に取り付けられていますのでOKです!

最適なドラレコ取り付け位置ポイント

・ ワイパーの拭き取り範囲を考える。
・ 運転席から隠れる部分、ルームミラーの裏側に付ける。

しかし、ドラレコの種類によってはルームミラーの影になりボタン操作が出来なくなる物もあります。これでは、とっさの時録画ボタンを押すことが出来ないので購入時には注意が必要です。

他に注意する点は、ルームミラーの支柱(ステー)がルーフからではなく、フロントガラスに直接付いている場合、ルームミラーの裏側に付けるとフロントガラスの上部20%の範囲外となる可能性があります。

スバルアイサイトドラレコ取り付け位置

スバル・アイサイト搭載の車種はとても厳密にドライブレコーダーの取り付け位置を禁止しているゾーンがあります。スバルに限らず各自動車メーカーから続々と運転支援システムが導入されている車種は各メーカーのHPを必ず確認して下さい。

スバル・レガシ-B4の例:

アイサイトドラレコ禁止エリア
画像引用先:スバル公式HP

フロントガラスの真ん中はほぼドライブレコーダーの取り付けができない範囲になります。万が一にこの範囲にドラレコを取り付けてしまった場合、適切な運転支援を行う事ができなくなります。

ドライブレコーダーの取り付け方法

ドラレコを取り付ける位置がわかった所で準備物は
・ ドライブレコーダー
・ 電源取り出し用ソケット
以上、えっ?これだけ・・・。そうこれだです。なんとも簡単な取り付けですね。
でも有った方が良い物も紹介しておきますね。

『早速ドライブレコーダーをDIYで取り付けてみよう!』

ドライブレコーダーはどのメーカーでも電源取り出しの為の純正シガーソケットに刺す物が付いています。

ソケット

赤く囲んだ部分を純正純正シガーソケットに差し込みます。スマホ充電が出来なくなるので、このような分配器を取り付けします。

純正シガーソケットがシフトレバーの影にあるようなら延長コードがある方がいいでしょう。

ドライブレコーダー配線をスッキリ取り付ける方法

ドライブレコーダーを取り付ける時、配線の取り回しが厄介です。配線をむき出しのままですと、運転に支障が出るばかりか視界に配線が見えて鬱陶しいです。
そこで、配線をスッキリさせる取り付け方法を・・・。(難易度5)

ステップ1:配線取り回しを考える

ドライブレコーダーはフロントガラスに貼り付けしますのでその位置決めをしましょう。上部から20%以内になるように、ルームミラーの影になるように位置決めします。

配線の取り回しのイメージは赤線のようになります。

内張りの中を通す事になるので、あった方がいい工具のご紹介!
『内張り剥がし(リムーバー)』


指で無理くり外そうとすると爪を痛める事があるので、このような工具があった方が良いです。

ステップ2:ドラレコを取り付ける

ドライブレコーダーの位置決めが完了したら、ガラス面が汚れていると粘着力が悪くなるので、パーツクリナーなどを使って脱脂します。

ステップ3:配線を隠す

ドラレコから出ている配線はウィンドの上部の内張りに押し込むように埋めてしまいます。

そのままAピラーと呼ばれる部分に隠します。

外す作業は『エーモン』の動画がとても解りやすいので参考にしてください。


ステップ4:電源取り出し

ドラレコの電源取り出しには、色々とやり方があります。例えば、

ドラレコ電源が取れる箇所

1:アクセサリー(オーディオ系)電源に割り込ませる
2:ヒューズBOXから取り出す
3:バッテリーから直接取り出す

1:オーディオ系から電源を取り出す
オーディオ配線から電源を取り出すのは、オーディオを外す作業が必要になってきます。これは面倒臭いです。
「HONDA LIFEの例」


ここまで外さないと配線が見えません(T . T)それとパネルを外す時、バキ!とパネルを壊してしまうこともあるので
慣れていない人は止めておいた方が無難ででしょう。

2:バッテリー本体から直接
バッテリー本体から直接電源を取り出すのは、ショートする危険性があるのでNGです。
また、配線の途中に必ずヒューズを入れた方が良いのでその配線を作るだけで手間暇がかかってしまいます。

3:ヒューズボックスから電源を取る
一番簡単にできるのが「ヒューズBOX」から取り出す方法です。

「トヨタ プリウスの例」
プリウスの場合、ヒューズBOXは助手席の足元にあります。

ヒューズBOXの表側には、どこのどんなヒューズがあるのかが一目見てわかるようになっています。取扱説明書にも載っていますので参考にしてください

※ 注意
パワーウィンドウや走行に関わるようなもの、
ECUと書かれたコンピューター用のIG電源ヒューズは避けてください。最悪な場合、ショートさせてしまうとクルマが動かないことになります。


ステップ5:電源取り出し配線

ヒューズBOXが見つかったら、純正ヒューズを抜き代わりにのようなものを設置します。

この製品を使う事でドライブレコーダーに付属しているプラグ電源の配線をカットしなくて済みます。また、この製品自体にヒューズが付いているので万が一の場合、ドラレコやクルマ側に被害が及ばない作りになっているので安心です。ヒューズのA(アンペア)数は、純正で付いているヒューズA(アンペア)数にします。

製品の詳細

・ ヒューズBOXから配線可能なしに直接電源が取り出せる
・ 走行中の振動でプラグが脱落しないロック付き
・ 15Aヒューズ対応(平型・ミニ平型・低背対応)
・ 使用可能電力:DC12V車/60W以下・・・DC24V車/60W以下
・ コードサイズ:0.75sq相当×約2m
・ 管ヒューズ(5A)内蔵

「ヒューズの種類」

※ 注意

ドライブレコーダー本体のソケットを加工したり、配線を切ったりするとメーカー保証対象外になってしまうので注意してくださいね。


ま と め

ドライブレコーダーを自分(DIY)で付けると愛着がより一層増すと思います。ここではAピラーのを外し、配線を隠す作業から電源取り出し方法までを解説しました。

もっと詳しく解説したかったのですが、メーカー別・車種別にするとどの位の量になるか・・・(||゚Д゚)ヒィィィ!

なので、ポイントだけに絞って解説をいたしました。

『ドライブレコーダーをDIYでつける3つのポイント』
ポイント1:フロントガラス上部より20%以内にする
ポイント2:Aピラーを外し配線を隠す
ポイント3:電源はヒューズBOXから取る

この3つのポイントさえ掴めば、どんな車種にでも応用が効くと思います。是非、チャレンジしてみてください。