ネット自動車保険は保険料が安い反面、「事故のとき、電話だけで本当に大丈夫?」「担当者がすぐに動いてくれるの?」
と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
代理店のように顔を合わせて相談できないため、心配になるのは当然です。
しかし、ネット保険だから事故対応が悪いとは限りません。
大切なのは、保険料の安さだけで決めず、事故が起きた直後にどこまで助けてもらえるかを確認することです。
この記事では、ネット自動車保険の事故対応で見るべきポイントと、自分に合った保険会社の選び方を、元保険代理店の立場から分かりやすく説明します。
1.ネット保険の事故対応は本当に大丈夫?
結論から言えば、ポイント幾つか確認して選べば、ネット自動車保険でも十分な事故対応を受けられます。
事故の受付は、多くの保険会社が24時間365日行っています。事故後の相手との話し合い、修理工場への連絡、病院への確認なども、保険会社の事故担当者が進めます。
そのため、「ネット保険だから、事故後の手続きを全部自分でしなければならない」というわけではありません。
ただし、保険会社によって違いが出やすい部分があります。
- 事故後、担当者からいつ連絡が来るのか
- その日のうちに相手や修理工場へ連絡してくれるのか
- 事故現場に来てくれるサービスがあるのか
- 相手との話し合いをどこまで任せられるのか
- レッカーや代車をどこまで利用できるのか
事故が起きた直後は、誰でも気が動転します。
警察への連絡、相手の確認、車の移動、家族への連絡など、短い時間にやることが一気に増えるからです。
事故対応で本当に大切なのは、知名度だけではありません。困っているときに、誰が、いつ、どこまで動いてくれるかです。
2.「24時間事故受付」と「すぐに事故対応」は違います
ここは、ネット自動車保険を選ぶときに最も間違えやすい部分です。
「24時間365日事故受付」と書かれていても、事故の解決に向けた対応が24時間いつでも始まるという意味ではありません。
簡単に分けると、次のようになります。
《事故受付》
事故が起きたことを保険会社へ伝え、事故の状況や相手の情報などを受け付けてもらうことです。
必要に応じて、警察への連絡方法やレッカーの手配なども案内してもらえます。
《事故後の最初の対応》
担当者が事故相手、修理工場、病院などへ連絡し、今後の進め方を決めることです。
保険会社では、これを「初期対応」と呼ぶ場合があります。
たとえば、夜遅くに事故が起きた場合、事故の電話はすぐに受け付けてもらえても、担当者からの詳しい連絡や相手への連絡は翌日になることがあります。
一方、夜や休日でも一定の時間までに受け付けた事故なら、その日のうちに担当者が動く保険会社もあります。
契約前には、次の2点を分けて確認してください。
- 事故の電話を何時でも受け付けてもらえるか
- 何時までに連絡すれば、その日のうちに動いてもらえるか
「24時間受付だから安心」と考えるのではなく、事故受付後に何をしてくれるのかまで確認することが大切です。

3.事故対応で確認したい5つのポイント
保険会社を比較するときは、次の5つを確認すれば、大きな失敗を避けやすくなります。
① 事故後の最初の対応は早いか
事故直後に知りたいのは、「これから何をすればよいのか」ではないですか。
担当者からの安否確認の連絡だけでなく、事故相手、修理工場、病院などへの連絡を、その日のうちに始めてもらえるかを確認しましょう。
② 事故解決まで同じ担当者が対応してくれるか
連絡するたびに担当者が変わると、事故の状況を何度も説明しなければならないことがあります。
事故解決まで同じ担当者や同じチームが対応してくれるか、電話以外にLINEや専用ページで進み具合を確認できるかも見ておきたいポイントです。
③ 事故現場に来てくれるサービスがあるか
一部のネット保険には、セコムやALSOKの隊員が事故現場へ来てくれるサービスがあります。
主なサポートは、現場の安全確認、事故状況の聞き取り、写真撮影、警察やレッカーへの連絡などです。
ただし、現場に来る隊員が事故の責任割合を決めたり、相手と賠償金の話し合いをしたりすることはできません。
それでも、事故直後に一人ではないという安心感は大きな助けになります。
④ 相手との話し合いを任せられるか
事故後は、保険会社が相手側と連絡を取り、修理代や事故の責任割合などについて話を進めます。これを「示談交渉」と呼びます。
ただし、自分にまったく責任がない「もらい事故」では、自分の保険会社が相手と交渉できない場合があります。
このようなときに役立つのが弁護士費用特約です。弁護士への相談や、相手との交渉を依頼する費用などに備えられます。
⑤ レッカー・代車などの内容は十分か
事故対応と一緒に確認したいのがロードサービスです。
- 車をどこまで無料で運んでもらえるか
- 修理工場を自分で指定した場合も無料になるか
- 修理中の代車費用が出るか
- 遠方で事故に遭った場合の帰宅費用や宿泊費が出るか
事故よりも、バッテリー上がりや故障でロードサービスを利用する可能性もあります。保険料だけでなく、利用できる条件まで確認しましょう。
4.ネット自動車保険8社の事故対応を比較
ネット保険各社には、それぞれ違った強みがあります。
ここでは、事故直後のサポートで分かりやすい特徴をまとめました。
| 保険会社 | 事故対応の主な特徴 | このような人に向いている |
| ソニー損保 | 希望するとセコム隊員が事故現場へ来て、現場の記録や連絡をサポート | 事故現場で一人になるのが不安な人 |
| おとなの自動車保険 | ALSOKの隊員が事故現場へ来てサポート。事故専門の担当者が解決まで対応 | 対面に近い安心感を求める人 |
| 東京海上ダイレクト(&e) | セコム事故現場急行サービスが24時間365日利用できる | 現場サポートとスマートフォンでの手続きを重視する人 |
| チューリッヒ | 20時までに事故受付が完了すると、原則1時間以内に専任担当者から連絡があり、当日中に最初の対応を実施。 | 担当者からの連絡の速さを重視する人 |
| アクサダイレクト | 事故受付の際、専門スタッフが電話を代わり事故相手と直接話すサービスあり | 事故直後に相手と話すのが不安な人 |
| 三井ダイレクト損保 | 24時間受付、平日・休日とも状況や希望に応じて19時まで最初の対応を実施 | 休日も含めた対応時間を重視する人 |
| SBI損保 | 24時間365日受付。19時までに受付た事故は状況に応じて当日中に最初の対応を実施 | 保険料と休日対応のバランスを比べられる人 |
| 楽天損保 | 希望するとALSOKの隊員が事故現場へ来て、安全確認や写真撮影などをサポート | 楽天のサービスを利用しながら現場の安心を求める人 |
現場に来てくれるサービスと、事故後に担当者が進める対応は別のものです。セコムやALSOKの隊員は、現場の記録や安全確保などを助けてくれます。一方、事故相手との本格的な話し合いや保険金の手続きは、保険会社の事故担当者が進めます。
また、サービスを利用できる地域や時間、事故の状況によっては対応できない場合があります。契約前には、各社の公式サイトや重要事項説明書で最新の内容を確認してください。
5.事故対応で後悔しない保険会社の選び方
事故対応に何を求めるかは、人によって違います。
《事故が起きたらパニックになりそうな人》
セコムやALSOKが事故現場へ来てくれるタイプを比較しましょう。ソニー損保、おとなの自動車保険、東京海上ダイレクト、楽天損保などが候補になります。
《担当者から早く連絡してほしい人》
事故を受け付けた当日の対応時間を比べましょう。チューリッヒ、SBI損保、三井ダイレクト損保などは、当日対応の受付時間を公式サイトに掲載しています。
《事故相手と直接話すのが怖い人》
事故受付の際に電話を代わってくれるアクサ損害保険など、事故直後の不安を減らすサービスを確認しましょう。
《保険料もできるだけ抑えたい人》
事故時は平常心を失います。事故対応だけで1社に決めず、必要な補償を同じ条件にして、複数社の見積りを取りましょう。
ネット自動車保険は、「一番安い会社」があなたにとって一番よい会社とは限りません。
事故受付の時間、担当者が動く時間、現場サポート、相手との話し合い、ロードサービスを確認したうえで、自分が安心できる会社を選ぶことが大切です。
保険診断を利用した方は、診断結果の1位だけで決めず、上位3社で同じ補償条件の見積りを取って比べてみてください。
必要な補償と事故対応を残しながら保険料を比べることが、安心と節約を両立する一番の近道です。
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※事故対応やサービス内容は変更される場合があります。実際に契約するときは、各保険会社の公式サイト、見積書、重要事項説明書で最新の内容をご確認ください。
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