車検の検査項目で通らない「メーター警告灯」の基準が平成29年2月から厳しくなる

クルマを持っていると頭を悩ますことの1つに車検がありますよね。一度に多額の費用がかかる車検は、人間で言えば「精密検査」のようなものです。しかし、継続して公道を走るためには、車検を受けなければいけません。

既に平成29年2月からは、メーター内の警告灯が点灯していると車検には通りません。メーター内警告灯の役割と車検に合格しない警告灯の種類、そしてなぜ?車検に通らないのかを詳しく解説しましょう。

メーター内警告灯の役目とは

運転席に座るとスピードメーターなどが配置されている『メーターパネル』が視界に入ってきます。
メーター警告灯

例えば、

1:「シートベルト警告灯」・・・赤色

シートベルト

意味:シートベルトをしていませんよ!
平成17年10月以降生産のクルマは、これとプラスして「警告音」がでます。


2:「ブレーキ警告灯」・・・赤色

サイドブレーキ

意味:ブレーキシステムに異常発生!
サイドブレーキが使用されている時にこれがつきます。他には、ブレーキにトラブルが発生した時に点灯します。


3:「エアバック警告灯」・・・赤色

エアバック

意味:エアバックが使えなくなっています!
事故から乗客を守るためのエアバックがトラブルを起こしている


4:「ABS警告灯」・・・黄色

abs

意味:ABSが機能していません!
ABSは現在発売されているクルマにはほぼ全車標準で付いています。ABSとは、タイヤをロックさせない機械、システム。簡単に言えば、タイヤをロックさせずに制動距離を短くしハンドル操作もできるブレーキシステムです。


5:「エンジンチェックランプ」・・・黄色

エンジンチエック

意味:エンジンにトラブル発生!
エンジンにトラブルが発生すると、エンジンが止まる恐れがあるので速やかに速度を落とし、修理が必要になります。


6:「ドライブレンジ表示灯」・・・青色

dレンジ灯

意味:前進かバックにギアが入っている!

高齢者の運転ミスでプリウスなどが暴走する事故が多くなっているのは大きく分けると『アクセルとブレーキの踏み間違い』『オートマギアの入れ間違い』です。

前に進みたいのにバックギアに入れていたために大事故!それを防ぐ為にメーター内にこのインジケーターが存在しています。

車検で確認する警告灯の基本的なところはこの6項目です。

車検に通らなくなる警告灯の基準とは

平成29年2月から車検を受けるクルマは
上記の「2・3・4・5」が車検時に確実にチェックされます。
「1」と「6」は以前から車検の検査項目に入っています。

もし、これらの警告灯がつかない(エンジン始動前)場合、車検に通りません。また、エンジン始動後に「ABS」と「エアバック」の警告灯が点灯しっぱなしになっている場合も車検は通りません!

メーター内警告灯の点検方法

日頃から運転していれば、警告灯が点灯しているのは意識しなくても分かると思います。逆に不点灯している場合は気づきにくいのは事実です。そこで警告灯が確実に作動しているか?を簡単に点検する方法を伝授しますね

警告灯の確認方法「6項目」

1:エンジンをかける前(始動前)に全ての警告灯が点灯しているか確認する
2:始動後は、警告灯が消えているか確認する

簡単でしょ!

車検を受ける本当の意味

車検の本当の意味を知れば、これらが検査項目になっているのが理解できます。

道路運送車両法

第一条:この法律は、道路運送車両に関し所有権についての公証等を行い、並びに安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全並びに整備についての技術の向上を図り、併せて自動車の整備事業の健全な発達に資することにより、公共の福祉を増進することを目的とする。

つまり、乗客・歩行者の安全、公害を出さないため法律の基準にあなたのクルマが入っているかを決まった期間で検査します、ということです。

出典:交通事故統計

交通事故は大切は人を失ってしまいます。また、怪我や後遺症に悩まされる人もいます。

1人でも少なくするためにクルマメーカーが色々な努力をしています。最近では「アイサイト」のような『ぶつからないクルマの開発』

ハイブリッド車は、公害を少なくするための技術ですね。当然工業製品であるクルマは、使用年数によっては機能低下するのが当たり前です。

そこで、最低基準になるルールが『車検制度』です。
警告灯消えない

あなたが安心して安全に運転できるように、メーター内に警告灯が付いているのです。警告灯の色にも意味があり、これは国際規格(ISO)で決められています。
・ 赤色=危険・高温
・ 黄色=注意
・ 緑色=安全
・ 青色=低温・点灯

※ 追記記事(平成29年12月)

警告灯に関して結構質問が来ていましたので、陸自の検査官に直接話を聞いてきました。
基本的な作動として
1:キーONでメーターパネル内の警告灯(5箇所)全て点灯すること
2:エンジン始動後に警告灯(5箇所)が消灯していること

が、車検の時に必ず確認事項になっている。
そして他の警告灯が点灯していても、それは今回の確認事項5項目に含まれないので車検が通ると言うことでした。

例えば、
・ アイドルストップ車の「アイドリングストップしない警告灯」
・ タイヤの空気圧不足で点灯する「エア不足警告灯」
などは検査に関係ないとのことでした。

また、追記があれば追加しますね!
2018/2/11追記

28年5月からエアバック交換していないと車検を受けることすらできなくなる

タカタ製エアバッグが異常破裂し、乗客に多大な被害をもたらす危険なエアバックを放置している事が重大な事としてリコールを促進することが目的で令和2年5月1日より車検を通さない通達が出ています。(令和元年11月末時点で対象台数約24万台)

そこで『国土交通省』はリコール対象のエアバックを交換していないクルマの車検を更新を不可能にしました。

以前書いた記事に詳しく書いているので今後車検を受ける人は要確認が必要です。 過去の記事  アマゾン車検でもエアバック交換しないと更新できない事態が発覚

ま と め

車検は人間で言う、健康診断と同じで悪い所を整備し、安全に運行してもらう事が目的になっています。

その他には、壊れそうな部品を交換する事でトラブルを減らすのも目的です。

クルマを構成している部品は沢山あり、その1つ1つが基準以内で的確に作動スル事が長期間に渡り安心してドライブできると思っています。

なので、クルマを乗るあなたにお願いしたいのは、日頃のメンテナンスは確実に行う事が車検代を安くする秘訣だと言う事です。